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サステナビリティ・ウィーク2013 行事詳細

日露学術シンポジウム: 知られざる極東ロシア 北大による連携研究の成果   

行事内容

開催日時 2013年11月5日(火) 受付開始9:00 開講9:30 終了18:00  (終了しました)  
主催者 日露学術シンポジウム実行委員会
共催 国際科学技術センター
会場 北海道大学 環境科学院 D201
  • 言語:英語・ロシア語(逐次通訳あり)
  • 対象:専門家・一般市民・大学生・院生
行事概要
2013年11月5日
9:00 AMto6:00 PM

東北アジア地域の多国間関係の中で、日本とロシアの関係は最も重視されるべきものの一つと位置づけられます。自然環境や社会・文化など様々な局面において国境をまたいで問題を抱えたこの地域において、持続的な二国間関係の構築のために大学として可能な貢献について議論すべき時が来ています。

我が国において、極東ロシアとの自然科学分野の協力活動で最も活発に取り組んでいる北海道大学として、これまでの取組みを内外にアピールするため、北大におけるこれまでの取り組みのハイライトをカウンターパートのロシア人研究者や国内の関連研究者も交えて紹介するとともに、今後の協力のありかた、可能性を探るシンポジウムを開催します。

日露シンポジウムポスターはこちらからご覧いただけます。

プログラム

開会挨拶(9:30-10:00)

「主催者挨拶」 上田一郎(北海道大学 理事・副学長(国際担当))

「主賓挨拶」 ヴァレンティン セルギエンコ(ロシア科学アカデミー極東支部 総裁)

「来賓挨拶」 長野裕子(文部科学省 科学技術・学術政策局 科学技術・学術戦略官(国際担当))

セッション1. 海洋・地球環境分野(10:00-11:50)

「北大との協力による低温海域研究の過去、現状、そして未来」

オレグ ソコロフ(極東海洋気象研究所 副所長)

「アムール流域における最近の生態問題及び北大との研究協力の見通し」

ボリス ボロノフ(ロシア科学アカデミー極東支部 水・生態問題研究所 所長(ハバロフスク))

「氷河・火山・気候相互作用研究:カムチャツカ半島における北大との長期共同研究の成果からみる古気候・火山災害学的意義」

ヤロスラフ ムラビヨフ(ロシア科学アカデミー極東支部 火山地震研究所 副所長(カムチャッカ))

「環オホーツク海地域の環境変動に関する日ロ共同研究」

江淵 直人(北海道大学 低温科学研究所 教授)

セッション2. カムチャッカ、千島、極東での地震火山研究(13:00-14:20)

「火山に関する日ロ共同研究」

エフゲニー ゴルディエフ(ロシア科学アカデミー極東支部 火山地震研究所 所長(カムチャッカ))

「ロシア極東における地震観測~連邦プロジェクトと国際協力」

アレクセイ マロビチコ(ロシア科学アカデミー 地球物理調査所 所長(モスクワ))

「ロシア極東の地震火山研究~研究と防災~」

高橋 浩晃(北海道大学 理学研究院附属地震火山研究観測センター 准教授)

セッション3. サハ地域における陸域環境モニタリング(14:30-16:00)

「ロシアにおける大学システムの改革と国際協力」

ワシリー ワシリエフ(北東連邦大学副学長(ヤクーツク))

「ロシア東シベリア永久凍土生態系の長期日露共同研究」

トロフィム マキシーモフ(ロシア科学アカデミー 寒冷圏生物学研究所 永久凍土生態系研究室長/ロシア北東連邦大学(ヤクーツク))

「サハにおける16年のフィールドワーク:共同研究とその成果」

杉本 敦子(北海道大学地球環境科学研究院 教授)

パネルディスカッション(16:10-17:50)

「極東・東シベリアにおける日ロ協力の展開のあり方~社会科学との融合や人材育成も含めた日本の研究ハブ機能の構築に向けて~」

ヴァレンチン セルギエンコ(ロシア科学アカデミー極東支部 総裁)

ボリス ボロノフ(ロシア科学アカデミー 水・エコロジー問題研究所 所長)

西村 可明(環日本海経済研究所 代表理事・所長)

長野 裕子(文部科学省 科学技術・学術政策局 科学技術・学術戦略官(国際担当))

行松 泰弘(北海道大学 創成研究機構 URAステーション ステーション長)

白岩 孝行(北海道大学 低温科学研究所 准教授)

司会:田畑 伸一郎(北海道大学 スラブ研究センター 教授)

閉会挨拶(17:50-18:00)

「閉会挨拶」 岡本 拓也(国際科学技術センター(ISTC) 事務局次長)

総合司会

田中 晋吾(北海道大学 創成研究機構 URAステーション リサーチアドミニストレーター/特任助教)

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本シンポジウムは道民カレッジの連携講座です。

コース名:教養

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北海道大学側の実施責任者 北海道大学 工学研究院 工学系教育研究センター 行松泰弘
事前申し込み 必要 (当ウェブサイトより受付)
参加費 無料
問い合わせ先
2013年11月5日
9:00 AMto6:00 PM

北海道大学 創成研究機構 URAステーション

田中晋吾
E-mail: tanaka-s[at]cris.hokudai.ac.jp

実施報告

2013年11月5日
9:00 AMto6:00 PM

 11月5日(火),日露学術シンポジウム「知られざる極東ロシア~北大による連携研究の成果~」を開催しました。
 冒頭,上田一郎理事・副学長の挨拶に続き,主賓のロシア科学技術アカデミー極東支部総裁 ヴァレンティン・セルギエンコ氏と,来賓の文部科学省科学技術・学術政策局科学技術・学術戦略官(国際担当)の長野裕子氏より挨拶が行われました。
 セッション1「海洋・地球環境分野」では,低温科学研究所との取り組みとして,ロシア科学アカデミー極東支部 水・生態問題研究所長 ボリス・ボロノフ氏らにより,アムール流域から供給される溶存鉄がオホーツク海の生産性を支えるという研究成果などが報告されました。セッション2「カムチャッカ,千島,極東での地震火山研究」では,理学研究院との取り組みとして,同支部火山地震研究所長 エフゲニー・ゴルディエフ氏らから,20年に及ぶ日露共同の地震及び火山観測の成果と,防災への応用という側面が語られました。セッション3「サハ地域における陸域環境モニタリング」では,地球環境科学研究院との取り組みについて,同支部寒冷圏生物学研究所室長 トロフィム・マキシーモフ氏らから,内陸のサハ地域における降水量の変動が永久凍土に影響を与えつつあることや,持続的環境観測のための人材育成の重要性が指摘されました。
 パネルディスカッションでは,初めに公益財団法人環日本海経済研究所の西村可明所長が,北海道開発を担ってきた本学が,極東ロシア開発において協力できる可能性を指摘し,長野戦略官は,特に日露の科学技術協力を巡る情勢と,今後協力を拡大していくことの重要性について言及しました。セルギエンコ総裁からは,日本は極東ロシアとの科学技術協力において最も重要なパートナーであるとの認識が語られ,その上で本学と,これまでの協力関係を基礎に,重層的,多面的な協力体制を構築すべき旨を示唆されました。まとめとして本学の創成研究機構URAステーション長 行松泰弘氏より,本学としては,人材育成面の取り組みの強化と,日本と極東ロシアとの研究面での協力強化に一層重要な役割を果たすべく,更なる学内外の研究ネットワーク化を推進していく熱意が語られました。
 最後に,共催者である国際科学技術センターの岡本拓也事務局次長の閉会の挨拶により閉幕しました。本イベントの参加者は,総勢100名以上に及びました。北海道内外の大学や研究機関から研究者や学生が参加したほか,全体の3分の1を市民参加者が占め,北海道における極東ロシアへの関心の高さがうかがえる結果となりました。

パネルディスカッションの様子

講演の様子